2-4.未来のデザイナーの為に

日本のデザイン教育はIT化と教育のパラダイムシフトがなされていない
ミラノ工科大では、授業の内容だけでは把握しきれない部分について、自分でWebサイトにアクセスして簡単に調べる事が出来ます。Webを上手く活用した教育はイタリアではごく当たり前であって、単にビジネスのデザインのパラダイムのシフトだけでなく、教育のパラダイムのシフトがしっかりできています。

今の学校教育の中にデザインに関する教育が無い
今の学生は、生まれた時から何でもありますよね。デザインされたモノが身の回りにあって当然と思うものについて、考えようとしないのです。誰がデザインしたのかということすら考えません。どんなデザインがしたいか、というその先のことを教えないと駄目です。要するに、デザインというものについての基礎的な知識が無い。クオリティの高いものが身の回りに有り過ぎています。それは皆さんが作ってきたものが身の回りにあり、何も考えないで使っているというところが問題と言えば問題であります。食べ物が有り余っている飽食の時代と同じように、デザインも有り余るほどあるから分からなくなっているのではないでしょうか。

様々なバックボーンを持ったデザイナー
デザイナーは、これまでのバックボーン(美術学部や工学部)だけでは、世界で通用しなくなっています。世界では、他の分野(経済学、心理学、医学、等)のバックボーンを持った学生がデザインの方法を学んでいます。デザインへの期待も上がっていて、これまでのデザインという枠組みを超え拡大しており、それらをデザインと言っていいかは分からないけれども、実際確実に広がっているのです。また、それらを活用するビジネスも拡大しています。

若い人は既にどんどんやっている
今の若い人たちは、もっと自由にやるべきだと思います。解っている人は既にやっていますし、できる人というのは、どんどんやっている時代です。その活躍や変化を、我々は容認すべきです。


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